最初に勉強した方がいい税法は何か?
会計事務所に就職すると、勉強する事がいっぱいで、なにから手を付けていいのかさっぱりわからないですよね。
とくに税法って、法人税・所得税・消費税・相続税・固定資産税etc・・・たくさん有るので、なにから勉強したらいいの?って思いますよね。
入社時期にもよりますが、まず先に勉強した方がいい税法は、『消費税法』です。
なぜかと言うと、消費税の知識は、日々毎日の様に使います。
消費税は、
簿記の仕訳一つ一つに、消費税の判断が必要です。
この取引は、消費税がかかるのか?何パーセントか?
一つひとつ判断必要なため、消費税の知識は必要不可欠です。
なので、消費税法は最優先に学ぶべき税法です。
早く仕事が出来るようになるためには、
まず、先に最低限の事を先に勉強して下さい。
消費税法の最低限の基礎を学ぼう
最低限の事を、下記に書いておくので参考にして下さい。
1、消費税のしくみを理解する
消費税は、事業者が預かった消費税(売上等に入っている消費税)から支払った消費税(仕入れや経費等に入っている消費税)を差引いて納めます。
支払った消費税の方が大きければ返してもらえます。(還付)
2、消費税は、どんな取引にかかるのか?
次の2つについて、消費税がかかります。
①国内において、事業者が行った資産の譲渡等
・日本国内での取引であること、つまり海外の取引きは、関係ないって事。
・事業者が行った取引であること、法人と個人事業を行っていると言う事です。サラリーマンが行った行為は、事業者では無いため、消費税はかかりません。
・事業として行った取引であること、法人は、全ての行為が、事業ですが、個人事業主の場合は、その行為が、事業としての場合と、個人としての側面があるので、線引きが必要です。たとえば、個人事業として商品を売ると事業としての行動なので、消費税がかかります。しかし、生活で使っていた備品とかを売却すると、事業として行った行為では無いため、消費税はかかりません
②保税地域から、引き取られる外国貨物
こちらは、法人個人関係なく、保税地域から外国貨物を引き取る場合に消費税がかかります。
3、消費税の非課税取引が13項目
消費税が課税される要件に該当する取引だが、特別な理由により、消費税が課税されないように、非課税として消費税法で定めているものが、以下の13種類あります。まずそれを、暗記しておく事が重要です。『絶対暗記ですよ!!』
(消費税の非課税13種類)
①土地の譲渡及び貸付
②有価証券の譲渡
③利子、保険料等
④切手、印紙、商品券等の譲渡
⑤行政手数料、外国為替業務
⑥医療費
⑦介護サービス、社会福祉事業等
⑧助産にかかる資産の譲渡等
⑨埋葬料、火葬料
⑩身体障害者用物品の譲渡、貸付等
⑪学校の授業料、入学金等
⑫教科書用図書の譲渡
⑬住宅の貸付
4、輸出免税
事業者が、国内において行う資産の譲渡等のうち、輸出取引については、消費税が免除されます。
消費税は、事業者が預かった消費税(売上等に入っている消費税)から支払った消費税(仕入れや経費等に入っている消費税)を差引いて納めますので、輸出を主に行う業者の場合、輸出売上に係る消費税は、ゼロになります。
その一方で、国内で仕入れた商品については、課税仕入れに係る消費税が、仕入金額の10%分発生しています。
そのため、事業者が納める消費税が、マイナスとなり、消費税の還付を受ける事が出来ます。
5,消費税が免除される免税事業者とは?
事業者のうち、2年前の課税売上(簡単に言うと、消費税がかかる収入の事)が1,000万以下の者は、消費税を納める義務が免除されます。
基本的な事を理解した後、特例や細かい範囲を勉強して下さい。
以上の事をまず理解して、仕訳一つ一つについて、
課税対象外・課税取引・非課税・輸出免税のどれに該当するのか判断出来るようになりましょう。(消費税区分の判断と言う)
会計事務所の新人さんは、最初は、仕訳を会計ソフトに入力する手伝いをする事になると思います。
基本設定済みの会計ソフトの入力を依頼されると思います。消費税の税区分は、勘定科目ごとにある程度自動設定されていますが、仕訳の内容によっては、消費税区分を訂正しながら入力する必要があります。
仕訳を入力する元、仕訳帳や伝票に、消費税区分が既に、記載してある場合は、その通りに入力すればいいのですが、それが何故、課税なのか非課税なのか、理解しながら入力しましょう。
消費税法は、まず。消費税区分が判断出来るようになる事が大事です。
その後、例外的な消費税の計算である次の2つについて勉強して下さい。
①簡易課税
②課税売上割合が、95%未満の場合
納付する消費税の計算は、基本的には、仕訳を入力する時の消費税区分を正しく入力していれば、後は、会計ソフトが申告書まで自動的に計算してくれるようになっています。
なので、まずは、消費税の区分ができるようになる事が大事である事を覚えておいてくださいね。